平成16年度見学会
東京電力(株)神流川揚水発電所の見学会
電気学会東京支部群馬支所では9月22日(水)に北甘変電所と神流川水力発電所の見学会を開催した。参加者は24名(電気学会員は東京電力の3名を含めて4名,群馬大学からは教職員5名、学生15名)であった。
最初の北甘変電所は大正8年(1919年)5月に建設された変電所であり,その施設内の建物(現在の監視室)は平成15年5月に国の有形登録文化財に指定されている。続いて見学した神流川揚水発電所は,長野県を流れる信濃川水系南相木川の上部ダムと群馬県を流れる利根川水系神流川の下部ダムの有効落差653mを利用する揚水発電所であり,完成時には最大出力270万kWで,純揚水式発電所としては世界最大となる。この見学は平成12年7月25日に続いて2度目であるが,今回は1号機(47万kW)が9月17日に揚水を始めた直後の見学であった。そこで採用された新しい技術として,(1)ランナの羽を10枚に増やして発電機出力を当初計画の450MWから470MWに改善,(2)変圧器の高圧側巻線を共通にするスプリット型変圧器を採用,(3)ガイド弁の制御にアドバンスト制御を採用の3点の説明があった。地下約500mの空洞(高さ52m,幅33m,長さ216m)には圧倒させられた。
最後に、バス等でお世話になった東京電力(株),同社の高橋氏,奥泉氏その他関係各位に感謝いたします。
東京電力(株)神流川揚水発電所
日新電機株式会社 前橋製作所見学会
電気学会東京支部群馬支所では9月10日(金)に日新電機株式会社前橋製作所の見学
会を開催した。参加者は16名(電気学会会員は東京電力,三友貿易各1名,群馬大学学生5名,教
職員9名)であった。
見学会は現地集合,現地解散で午後1時30分から3時30分の時間に開催された。ビ
デオによる前橋製作所の概要および縮小形ガス絶縁開閉装置(GIS)の説明の後,縮小形ガス絶縁開
閉装置および計器用変成器の製造工程を見学した。日新電機が製作している24kV縮小形ガス絶縁開閉装
置(GIS)は,幅500mm,奥行750mm,高さ1850mm,重さ750kgと,24kVのGISとしては世界最小クラスとし
て知られているが,その実物を見ることが出来なかったのは少し残念であった。しかし,このような
大型の電気機器がクリーンルームで組み立てられていたのには驚かされた。また,二重電磁遮蔽構造
の建物の中に置かれた,1,100kV交流高電圧発生装置やインパルス電圧発生装置などの迫力のある装
置も見学することが出来,大変有意義な見学会であった。
最後に,お世話になりました日新電機(株)の橘高義彰氏,狩野敬治氏をはじめ関係各
位に感謝い
たします。