平成12年講演会


講師 :横塚 勉 氏(群馬大学工学部電気電子工学科 教授)
主催 :電気学会東京支部群馬支所
日時 :平成13年1月31日(水) 12時40分〜14時10分
場所 :群馬大学工学部電気電子工学科(3号館)5階E大教室

参加者は69名で、学外からは日本サーボ(株)9名、三洋電機(株)4名、日本精工(株)2名、松下精工(株)、足利工大、群馬県医療短大各1名であった。
大学の卒業研究からずっと続けられてきたモータの研究について、対象機種としてはコンデンサモータ、くま取りモータ、中大形誘導電動機などの誘導電動機、及び永久磁石を使ったPMモータ、ハイブリッドステッピングモータなどの同期電動機を取りあげて説明された。
コンデンサモータでは平衡運転条件、トルク特性及び効率の改善、速度調整、等価回路定数(定数と略)の高精度な決定法、制動トルク特性、固定子溝及び巻線分布による空間高調波の影響等について詳しく説明された。くま取りモータでは対称座標法のこのモータへの適用法を示し、定数と特性の関係、特性の限界等を明らかされた。中大形誘導電動機では全負荷時の電流、入力の計算値と測定値が一致するような定数の決定法を示し、内部で起こっている現象を推察された。また、インバータで駆動した場合の特性の計算法も説明された。PMモータではトルクの計算法、逆転の条件を示された。ハイブリッドステッピングモータではトルクの発生メカニズム及びトルク特性を明らかにし、振動特性の考え方、最大応答周波数、駆動回路の特性への影響などについて述べられた。
講演会終了後、学外から来られた学会員との懇談会も持たれ、大変有意義な講演会であった。

 




主催 :群馬地区電気使用合理化委員会
場所・参加人数:高崎サンパレス4F鳳凰の間・230名
日時 :平成12年11月29日(水)13時30分〜16時00分

演題 :「オゾン層破壊と地球温暖化をめぐる最近の動向」
講師 :西薗大実 氏(群馬大学教育学部助教授)

演題 :「氷蓄熱空調システム導入による省エネルギー」
講師 :鯉沼正男 氏(河本工業株式会社 建設部次長)




講師 :山本 晃 氏((株)明電舎 産業システム事業本部 動力計測システム事業部 動力計測システム工場 技術部 開発課)
主催 :電気学会東京支部群馬支所
日時 :平成12年11月22日(水) 12時40分〜14時10分
場所 :群馬大学工学部電気電子工学科(3号館)5階E4教室

 参加者は33名で、学外からは(株)ミツバの1名であった。
 支所長の挨拶の後、(株)明電舎 産業システム事業本部 動力計測システム事業部の山本晃氏が「自動車試験用回転機の技術動向」と題して講演した。
 地球温暖化など環境問題に対し、各自動車メーカは多くの研究開発を行っており、これに使用される試験装置・動力計(回転機)は、諸量を計測するのみならず、実車の挙動を台上で忠実に再現する必要があり、高機能・高精度が要求されている。このような状況において、この講演会では、自動車試験装置の概要とそれに使用されている最近の回転機技術が紹介された。まず、エンジン試験用回転機としては、慣性が小さいことや定出力範囲は広いことが要求されることや、最近の電気自動車用では1分間に20,000回転の装置が開発されていることが説明された。次のトランスミッション等の駆動系部品試験用回転機としては、エンジン代替のために定慣性で高トルクが要求されることや、そのために回転子の表面に磁石を貼り付けた永久磁石モータが使用されることなどが説明された。続いて、完成車両試験用回転機としては、燃費、排ガス評価、炭化水素の発生や電磁ノイズの発生等を試験する設備について説明された。最後に活発な質疑討論が行われ、大変有意義な講演会であった。

 




講師 :飯沼 和男 氏(日本電気(株)第二公共システム開発事業部 システム総合マネージャー)
主催 :電気学会東京支部群馬支所
日時 :平成12年10月30日(月) 12時40分〜14時10分
場所 :群馬大学工学部電気電子工学科(3号館)5階E4教室

参加者は103名で、ほとんどが群馬大学の学生であった。
支所長の挨拶の後、日本電気(株)第二公共システム開発事業部 システム総合マネージャーの飯 沼和男氏が「医療情報システムの現状と動向」と題して講演した。
日本での医療情報システムの現状について、群馬大学医学部付属病院の場合を例として説明され た。続いて、法的根拠を含めた電子カルテシステムへの取り組み、これから普及させなくてはな らない電子請求システム(レセプト電算処理システム)、介護、在宅医療関連システムについて 紹介され、最後に医療情報の分野で最先端を行く米国の医療情報システムについても解説され た。
パワーポイントによる分かり易い図面を用いた有意義な講演会であった。

 




講師 :高橋 亨寿 氏(NTTデータクリエイション株式会社 常務取締役)
主催 :電気学会東京支部群馬支所
日時 :平成12年7月10日(月) 12時40分〜14時10分
場所 :群馬大学工学部電気電子工学科(3号館)5階E4教室

 7月10日(月)12時40分から14時10分まで、電気学会東京支部群馬支所主催の講演会が電気電子工学科E4教室で開催された。この講演会は同支所が年数回開催する講演会の一つである。演題は「21世紀の情報ネット社会」で、講師は、NTTデータクリエイション株式会社常務取締役の高橋亨寿氏、本学のOB(44E)である。参加者は63名で、内4名は学外からの会員であった。
 最初に導入として、日本とアメリカのインターネットの普及率を示し、日本がアメリカよりも数年遅れている状況について説明があった。ITパラダイムが1970年代から、メインフレーム−端末、クライアントサーバー−クライアント、webコンピューティングと変化して、2000年代にはサーバーベーストコンピューテイング、即ちネットが高速になりデータだけではなくソフトもネット上にある物を利用するようになるとの説明があった。
 次に、ネット銀行の出現、eコマース、モバイルコマースの拡大、さらには個別システムが結びついて大きなシステムとなった社会情報システムにおいては、セキュリティの問題が重要であり、電子認証の充実が欠かせないとのことであった。
 また、ネットワークのインフラが整備され、アプリケーションサービスプロバイダーが利用できるようになると、商品があれば少ない初期投資で事業が興せるようになるとの説明があり、21世紀企業の成否は情報通信ネットワークを如何に活用するかにかかっているとの言葉で講演は締め括られた。
 最後に、現在話題になっているNTTの接続料金の引き下げに関連し、何故アメリカの接続料金が安いのかとの質問があり、日本とアメリカでは通信時のエラーレイトが1桁異なり、より信頼性の高い通信機器を利用している日本ではコスト高から、接続料金が高くなっているとの説明があった。
 現在、話題になっているITについて、現状から将来像まで大変興味深い話を伺うことができた。なお、本講演会に対して、群馬大学工業会より平成12年度教育活動支援事業費の補助を受けたことを付記する。

 




講師 :松下 義昭 氏(東京電力株式会社 エネルギー・環境研究所研究総括グループ 副長)
主催 :電気学会東京支部群馬支所
日時 :平成12年6月19日(月) 12時40分〜14時10分
場所 :群馬大学工学部電気電子工学科(3号館)5階E4教室

 参加者は68名(内、学外から東京電力4名、澤藤電機4名、北爪電気、医療短大、日本シイエムケイ、明電舎、日新電機、電波対策会、各1名の計14名)であった。
支所長の挨拶の後、東京電力(株)エネルギー・環境研究所、研究総括グループ副長の松下義昭氏が「分散電源による新しい電力・エネルギー供給について」と題して講演した。
 現在使われている風力発電や太陽光発電をはじめとして、今話題のマイクロガスタービン、燃料電池などの分散電源について、それぞれの原理、特徴と期待される利用形態について分かり易く解説された。また、電池による電力貯蔵についても、分散電源との組み合せ利用の可能性などについて簡単に紹介された。また、発売されようとしている、GE社製の燃料電池が電力会社にとっても驚異であるとの感想も述べられた。このほか、電気事業から見た将来のネットワークのあるべき姿や、将来の大規模発電技術において開発中の新技術についても触れられた。
 分かり易い図面とビデオ上映による講演会で、最後に活発な質疑討論が行われ、大変有意義であった。

 


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