2024年度講演会



演題   移動の自由を実現する福祉車両の開発
講師   佐藤 勝彦 氏(株式会社ミクニライフ&オート オート事業部)
日時   2024年12月5日(木)13:00〜14:20
場所   前橋工科大学工学部 131 講義室(群馬県前橋市上佐鳥町 460-1)
主催   電気学会東京支部群馬支所
共催   前橋工科大学工学部生命工学領域
協賛   特定非営利活動法人 Wireless Brain Network 研究会
参加人数 60 人(学生:54 人、教職員:5 人、一般:1人)

株式会社ミクニライフ&オートの佐藤氏を講師として、「移動の自由を実現する福祉車両の開発」についてご講演頂いた。 当日は、60名の聴講者(学生54名、教職員5名、一般1名)であった。 障がい者(主に車いす利用者)の移動手段となる福祉車両・公共交通機関についての講演であった。 いす利用者の身体障害の程度、残存機能レベルによって必要とされる製品があり、利用者の声とともに紹介された。 また、様々な障がいを持つ人の移動の自由を実現するための製品開発とその過程での苦労話があった。 講演を通して、福祉工学、人間工学の重要さについて改めて気づかされ、聴講した学生にとっても良い講演会となった。








演題   
世界最小磁気浮上人工心臓のIn-vivo実験準備状況, The use of Computational Fluid Dynamics in the design of Mechanical Circulatory Support Devices
講師   栗田 伸幸 氏(ベイラー医科大学 准教授),Katharine Fraser 氏(バース大学 講師)
日時   2024年11月18日(月)14:00〜15:30
場所   群馬大学 桐生キャンパス 3号館 電気電子棟 5階E大教室(群馬県桐生市天神町1-5-1)
主催   群馬大学理工学部,電気学会東京支部群馬支所
共催   桐生市,「まちの中に大学があり、大学の中にまちがある」 推進協議会
参加人数 46名(学生:23名,教職員:9名,学外:1名,オンライン:13名)

本講演では、二名の講師から世界最小磁気浮上人工心臓の開発状況についてのお話をいただいた. 一人目の講師であるKatharine氏からは、心血管疾患および心不全患者に対する機械的循環補助(MCS: Mechanical Circulatory Support)設計のための数値流体力学(CFD: Computational Fluid Dynamics)的なシミュレーションについての話があった。 MCSの評価には、血液の水理学的および血液力学的な視点が必要であり、CFDを用いて溶血のモデリングを行うことで、シミュレーションを通じたMCSの評価が可能である。 実例として、世界最小磁気浮上人工心臓であるNeoVADの流路最適形状の設計や、完全人工心臓の設計に関するシミュレーション結果が示された。これらの結果から、CFDがMCS設計に有効であると結論付けられた。

二人目の講師である栗田氏からは、NeoVADの動物実験に向けた開発状況についての説明があった。磁気浮上型人工心臓の設計には、血液へのダメージと磁気浮上の安定性のトレードオフが存在し、NeoVADの設計には極めて厳しい機械的・電気的な設計要件を満たす必要があるという。 現在、8〜9cmサイズのNeoVADを用いた実験を行っており、浮上実験では空気中および溶液中のいずれにおいても優れた結果が得られている。 試験管内で実際の血液を用いて血液へのダメージを確認するIn-vitro実験では、他の小型人工心臓に比べて血液へのダメージが大きいという結果が示された。これについては、インペラの構造を最適化する必要があると述べられた。 今後は、最適化されたNeoVADを用いて動物実験(In-vivo)に取り組む予定である。

講演後には聴講者との質疑応答も活発に行われ、最新の人工心臓研究の動向を知ることができる大変有意義な講演であった。










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